JR北海道・スタンプ収集旅日記(#85)
第1章 洞爺湖への家族旅行 室蘭本線1

私が初めて北海道に行ったのは1980年、高校2年生、修学旅行の時だった。 まだ国鉄時代の事であり、上野発の夜行列車と青函連絡船に乗っての北海道入りをした。 北海道の大地の広さに感動し、いつか旅をしたいと思った。その夢の実現は、 大学院1年の時1986年の夏の自転車旅行で始まり、会社に入ってから1991年から1995年まで 毎年夏の休暇に自転車旅行をすることで、かなえることができた。 だが結婚後は北海道に出かけていないので、もう10年以上の「北海道ブランク」期間が出来ている。

今回、息子が大きくなってきたので、一度あの雄大な大地を見せてやりたいと思い、 2009年7月20日、家族旅行に行くことにした。飛行機から遠くに富士山が見えて、 息子は喜んでくれた。連れて来た甲斐があった。
(→お父さんどっか行こー/初めての飛行機へ)

駅スタンプも、10年以上の「北海道ブランク」の間にずいぶん変わったようである。 千歳空港から宿泊先の洞爺湖温泉までは、ローカル線に乗って 旅をすることにした。いくつかの駅に寄ってスタンプを押せたので、整理しておこうと 思う。そしてできれば、これを機会に改めて、北海道を巡ってみたいものである。

千歳空港駅
北海道の空の玄関

ANA703便で10:40新千歳空港へ到着。空港から直結でJRの千歳空港駅へ 行けるのが便利である。スタンプは「わたしの旅」型に似ているが、 周囲の枠の文字のない部分に何も書かれていないというスタイル。 今回いくつか押して気が付いたが、どうもこのスタイルがJR北海道 の最近の標準のようである。飛行機と列車がリアルな描写で描かれて いてカッコいいスタンプである。

青春18キップ1枚に家族3人分の入札スタンプを押してもらい、 11:19エアポート113号で南千歳へ。この列車、札幌からは特急スーパー カムイ19号になるということで、豪華な車両。

南千歳駅
石勝線0キロの駅

11:21、わずか3分で南千歳駅へ到着。いったん改札を出てスタンプを 押す。この駅から帯広方面に向かう石勝線が分かれていくが、その起点、 0キロであるということを描いているスタンプ。特急スーパーおおぞら であろうか、特急列車が描かれている。

11:39苫小牧行きに乗車。湿地の緑が広がり、時折、美々川の流れが見える。 空港のすぐ近くだというのにこの大自然、さすが北海道である。 少しづつ民家が多くなってくると、苫小牧の町は近い。

苫小牧駅
ウトナイ湖に野鳥が集まる駅

11:58苫小牧駅着。スタンプの図柄は、ウトナイ湖の白鳥。ウトナイ湖は 野鳥の楽園である。かつては私は独身時代、毎年夏に北海道に自転車旅行に来ていた ものだが、このウトナイ湖にも訪づれ、野鳥観測小屋から鳥を見たこともあったっけ。時は流れ、今日は家族3人での旅行だ、13年ぶりの北海道である。

息子もなにやらスタンプを押している。JR北海道の夏のポケモンスタンプラリーの紙が 置いてあり、ポケモン好きの息子の心をとらえたようである。こっちのスタンプは、今回いくつ 集められるのかな?

白老駅
アイヌ文化伝統の里

12:30、東室蘭行きの列車に乗り、白老を目指す。北海道初めての息子に、ぜひアイヌの 伝統文化を体験させてやりたく、ポロトコタンのアイヌ民族博物館を見せてやりたかった からである。苫小牧の街を過ぎると左手に太平洋・噴火湾の海が広がってきれいである。 12:53白老着。スタンプも、もちろんポロトコタンを描いたものである。駅前に一台だけ 停まっていたタクシーで、ポロトコタンへ。

(→お父さんどっか行こー/白老ポロトコタンへ)

良い天気に恵まれ、とても気持ちが良かった。 息子はお土産に、蝦夷鹿の角で作ったキーホルダーを買い、気に入ったようである。 14:56の東室蘭行きで白老を後にして、旅を続ける。

東室蘭駅

列車は海沿いを進む。山側には馬がいる牧場があったり、広い畑が 広がっていたり、北海道らしいのどかな風景だ。ポロトコタンで少し 歩いて疲れていることもあり、ついうたた寝してしまう。温泉で有名な 登別を過ぎると少し民家が多くなって来て、室蘭が近づいてきた。 15:36東室蘭駅着。次の長万部行きを待つ。

ちょうどこのタイミングで、札幌から大阪に向かうトワイライトエクスプレス をこの駅で見送ることができる。妻はそれを楽しみにしていたようである。 豪華な寝台列車がホームに入ってくると、中はどんな風になっているのだ ろうかと、外から興味深々で外から覗いてみる。いつかは乗ってみたいものだ。

洞爺駅
有珠山の変化が望める駅

16:06長万部行きに乗り、東室蘭を出発。夕方の時間帯になったせいか、地元の 高校生たちがたくさん乗っていて、大変にぎやかだった。でもだいたい、伊達紋別の駅 で降りてしまい、その先はまた静かな鉄道旅行になった。波が見えるほど海の近くを 走り、広い畑の間を走り、だんだん有珠山や昭和新山の山の威容が近づいてきた。

16:58洞爺駅に到着。今日の鉄道旅はここまでである。駅前からバスに乗り、 洞爺湖温泉へ。ちょっとした峠を越えると、美しい洞爺湖の姿がバスの窓に広がった。

(→お父さんどっか行こー/洞爺湖温泉湖畔亭へ)

7月21日は、洞爺湖の遊覧船に乗ったり、有珠山ロープウエイに乗ったり、一日ゆっくり洞爺湖周辺で 観光した。

(→お父さんどっか行こー/有珠山ロープウエイへ)

7月22日朝、旅館を出発して洞爺駅へ。10:05、特急スーパー北斗3号で、札幌へ。 たっぷり2時間の特急旅、昨日までの疲れもあり、見事に3人とも眠りに落ちてしまった。 ちょうどこの時間が珍しい部分日食だったはずだが、見逃してしまった。11:47札幌着。 12:00発のいしかりライナーに乗車し、そのまま小樽を目指す。

小樽駅
古い倉庫が運河に映える駅

日本海の海沿いを走る列車、その先に見えてきた小樽の町。私も妻も過去に来た ことがある思い出の町だ。だが食いしん坊の我が息子が楽しみにしているのは、 うに・いくらが乗った豪華な海鮮どんぶりを食べることである。駅に着いたら、 さっそくすぐ左の三角市場に入って行き、贅沢な昼食を食べることになった。

(→お父さんどっか行こー/小樽)

その後、運河通りへバスで移動。小樽らしい風景を楽しんだ。スタンプの図柄は もちろんこの運河のあたりである。

札幌駅
時計台の鐘が聞こえる駅

15:04、エアポート154号で小樽を出発、札幌まで折り返す。15:40札幌着。札幌駅は 巨大なビルに建て替えられており、全く知らない街に降り立った様。だがタクシーに乗って 時計台前で降りれば、ああ、札幌にやってきたなと実感できた。大通公園で、私は じゃがバターを食べ、息子は焼とうもろこしを食べる。これがしたくてわざわざ札幌 に来たようなものだった。

大通公園から地下鉄東西線に乗って、新さっぽろへ。ここから再度JR線に乗る。 17:03エアポート166号に乗り、17:31千歳空港駅に戻ってきた。

これで3日間の北海道旅行は終りである。息子はJR北海道のポケモンスタンプラリーの スタンプを、この日、小樽、札幌、新札幌で押すことが出来、苫小牧と合わせて4つ押す ことが出来たようだ。これも思い出の一つとして残るだろうか。18:35、JAL3118便で 北海道を後にして、セントレアへ。空からの夕日が素晴らしくきれいだった。


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