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2025年4月27日（日）、夕刻。ゆいレールの県庁前駅で下車。 今日から4日間滞在するホテルへチェックインするため、荷物を曳いて歩いている。 久茂地川の橋を渡り、川沿いの歩道を行くとホテルが見えてきた。 いつも泊まる馴染みの、チェーンのビジネスホテルは、那覇にもちゃんとある。 |
| チェックインし荷物を置き、一息ついて、17:00頃、夕食を食べに出かけることにする。 ホテルの前は小さな公園になっていて、そこに案内板があるのを見つけた。 「久米村周辺の史跡・旧跡」とある。 そうか、ここが久米村なのか。 琉球王国時代は中国との交流が盛んであった。中国から色々な技能を持った人がやって来て、 チャイナタウンを作って暮らしていたそうだ。それが久米村、という場所であった。 久米村の人の中には、琉球王府の役人として重用された人物も多かったそうである。 |
| これから国際通りに出て、なにか美味しい沖縄料理を頂こうと思う。 でもその前に、寄って行きたい所がある。沖縄の公共交通の要、 那覇バスターミナルである。 この旅行では何度もバスに乗るつもりなので、様子を確認しておきたいのだ。 少し歩くと、ゆいレールの旭橋駅に着いた。その向こう側に、立派なバスターミナルがある。 各方面への停留所がずらりと並び、沖縄本島のどこへでも行ける、頼もしいターミナルだ。 |
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| 私はバス会社の一つ、沖縄交通の事務所に行き「バスのフリーきっぷが欲しいが、ここで買えるか？」と尋ねた。 沖縄のバスには、主要なバス会社共通で使えるフリー切符がある。 1日用から3日用まであるらしい。 |
| 私は旅程を考え、明後日の4月29日から3日間乗れるフリーきっぷが欲しかったのだが、問題なくここで買うことが出来た。 事務所の担当者の方は、きっぷに5月1日の日付印を押した。フリー切符の有効期限の最終日のスタンプを押すらしい。 定期券と一緒のやり方なのだな、なるほど。値段は、5800円であった。フリー切符を手に入れられ、これで安心である。 |
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沖縄観光情報センター
(那覇バスターミナル２階) バスターミナルのあるビルはとても大きな商業施設になっている。２階に上がってみると、 観光案内所があったので寄ってみた。良いスタンプがあるかなと期待したが、 あったのはこの文字だけのものだった。ハズレだが、まあ紹介しておこう。 |
| ただ展示コーナが充実していて、紅型の美しい着物、八重山のミンサー織の布、琉球漆器などの工芸品と、いろいろ見れて眼福だった。 バスの待ち時間に、ちょっと寄ると良い場所のようだ。 |
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旭橋駅
(ゆいレール) エキタグ/那覇大綱挽 さて、隣の旭橋駅から、ちょっとだけゆいレールに乗って、国際通りに繰り出そうと思う。 ゆいレールのフリーパスのQRコードをかざし、改札を入る。 忘れずに、スタンプとエキタグを押して行こう。 図柄は、那覇大綱引きの祭りの様子だ。 毎年10月に行われるこの祭りも、琉球王国時代の600年近く前から行われてきた伝統行事である。 女綱と男綱を「かぬち棒」で結合し、西東に分かれて挽きあう。人類繁栄を願って行われてきた。 昭和の前半には廃れて途絶えたが、太平洋戦争後アメリカに統治されていた沖縄が、 日本への復帰を果たす前年、1971年に復活した。
17:30発の首里行きに乗り、 |
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美栄橋駅
(ゆいレール) エキタグ/海洋レジャー
スタンプの図柄は、海洋レジャーということで、水上バイクが描かれている。
この駅からは、海も近いようだ。 この駅からは国際通りへも近い。地上に降りて、国際通りの方へ歩くとすぐに、 那覇で一番大きな本屋さん「ジュンク堂書店」があった。沖縄関係の本で、 欲しいものがあったので入ってみたが、残念ながら古い本のためか、見つけられなかった。 他に文具コーナの、シャチハタ印鑑の所にも寄ってみた。 YouTubeの動画で紹介されていたのを見たのだが、なるほど面白い。 沖縄の人の名字は、 他の県とはかなり違っているからだ。比嘉さんや金城さん、大城さんなど、多い苗字の印はもちろんあるが、 どう読むのかわからない、難解な名字の印鑑も多かった。 |
| 国際通りに行きあたった。 夕刻のこの時間、沢山の観光客や地元の人が行き交い、とても賑やかである。 沖縄戦で那覇の街が壊滅した後、いち早く復興したのがこの通りで、「奇跡の１マイル」と呼ばれた。 飲食店や土産物屋が立ち並ぶ。 |
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さて夕飯は、どこのお店に入ろうか。 歩くうち、とても魅力的な暖簾を見た。 「沖縄地料理・波照間」とある。 私は思わず、その暖簾に吸い込まれた。 |
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波照間空港 日本最南端之碑 店内は、昔の沖縄の民家をイメージしていて、一人カウンターに座っても、雰囲気を楽しむことができた。 オリオンビールと、豚の角煮のらふてぃ、あぐー豚の餃子に、ゴーヤーチャンプルーを注文した。 店の名前は、日本最南端の島、波照間島だ。 私は若き日、1991年の自転車旅の時、この島に行った。 この店なら、その旅の思い出に浸れそうだ。 あの時、船に自転車を載せて荒波を越えていった。 島の南に、日本最南端の碑があり、そこが日本の南の果てであった。 人気のない小さな空港のカウンターに、このスタンプが置かれていたっけ。 |
 1991年5月1日押印 |
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その時「日本全都道府県自転車走破」を達成した、若き日の自分と、オリオンビールで乾杯だ。 ビールも、どの料理も、美味しかったのは言うまでもない。 若き日に旅をしておいて良かったなあと、還暦を過ぎた私は思うのである。 |
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店の奥からは、三線の音色が聞こえている。国際通りでは良くあるのだが、
お店の中で民謡ライブが行われているようだ。
参加したお客さんと、最後はカチャーシーを踊って盛り上がるらしい。
まあ私は、この音色を耳で聞きながら、静かに思い出に浸ることにしよう。
良い時間を味わい、再び国際通りを歩いて、ホテルに戻った。 （→つづく） |
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