まずは、この東舞鶴駅のTrainTrip印を取得。この特徴のある船は、 海上自衛隊のイージス艦であろう。天然の良港である東舞鶴は、 明治以来、日本海軍の拠点であった。今も海上自衛隊の基地があり、 こういった艦艇を見ることができる。

さて、次に乗るべき列車は、反対側ホームに停車している、舞鶴線の福知山行きである。 5分ほどの乗り換え時間で連絡しており、便利である。12:23発車。

舞鶴の町中を高架の線路で進み、13:30、西舞鶴駅に到着。 こちらは下車せず車内から、TrainTrip印を取得する。 こちらは、名産の、かまぼこを描いた図柄であった。

港町である舞鶴を離れると、線路は内陸に入っていく。 市街地から急激に離れ、綺麗な川が流れる山の中を進む。

やがて再び土地が開け、舞鶴線の終点、綾部駅に13:59着。
この駅もTrainTrip印設置駅なので、取得していく。 なにが描かれているのか、パッと見は良くわからないが、 周りに描かれているのはバラの花らしい。 左側に、 「綾部バラ園　アンネのバラ」の文字が入っている。 2010年に市制60年を記念してオープンしたバラ園で、170種1200本のバラが咲く。 明治時代の綾部の主要産業、製糸業から発展した「グンゼ」の工場の、すぐそばにあるそうだ。

この列車は、綾部からは山陰本線に乗り入れて、この地方の中心都市、 福知山まで乗り換えなしで行く事が出来る。

のどかな里山風景の中を進むと、ふと大きな川を渡る。 由良川である。川の向こうに、立派な天守閣のある城が見える。 明智光秀が築城した福知山城である。その脇を進むと市街地が広がり、14:11、 福知山駅着。高架の立派な駅である。この列車はここまで。 下車して、TrainTrip印の取得を行う。

私は福知山に来るのは、2020年以来4年ぶりだ。2020年にはNHK大河ドラマで、 明智光秀を主人公にした「麒麟が来る」を放映していた。明智光秀が領主を務めた福知山は、 あの年、観光で盛り上がっていた。

あの時、駅の観光案内所にとてもたくさんスタンプがあったので、 今日も寄ってみることにした。そうしたら、このスタンプを押すことが出来た。 毎年スタンプを新調しているようで、「2024年来福記念」の文字が入っている。 ちょっと嬉しい。

私が和田山駅で降りたのは、ここから播但線に乗り換えて一駅の、 竹田駅に寄って行きたいからだった。ただ次の列車まで30分程あったので、 駅の待合室の自動販売機で、アイスクリームを買って食べ、時間をつぶした。 10月であるけれど、まだ暑さを感じる陽気であった。

15:49、播但線・寺前行きに乗車。 タラコ色をした気動車で、一気にローカル線の旅感が増した。

この城が、私が「日本100名城」のスタンプラリーを巡るきっかけになった、最初の城であった。 だが、いまだに100の城を回り尽くすことができていない。

この壮大な石垣の城を作ったのは、 戦国武将、赤松広秀である。 だが彼は、関ヶ原の戦いでの失敗を徳川家康から責められ、取りつぶしとなった。 竹田城は廃城となり、以来400年である。 壮大な石垣だけが当時を物語る。 ただ竹田の町は、街道沿いの宿場町として、江戸時代も栄えた。

豊岡には、京都丹後鉄道に乗りに来た2020年以来、4年ぶりである。 この地方の中心の町であり、鞄づくりが伝統産業である。 駅のディスプレイに、鞄が並んでいる。

TrainTrip印を取得してみると、予想通り、 コウノトリが描かれている。豊岡では、一度絶滅してしまったコウノトリを、 復活させる取り組みを50年続けている。その成果で、今では300羽まで増えたとの事だ。

テーブルの上に、新聞の夕刊が置いてあった。 そういえば、最近、新聞を読んでいないなあ。 ふと目を向けると、一面の記事が目に飛び込んできた。   今年のノーベル平和賞に、 日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)が選ばれたというニュースだった。 なんと、それは素晴らしい。 ロシアとウクライナの戦争が続き、核戦争の懸念が高まっている。 今こそ、広島長崎の原爆被害を、改めて世界に周知すべき時だ。

旅をして、思いがけずその地方のお祭りに出会うのは、とても嬉しい事だ。
今日も良い旅が出来た。しばし太鼓や笛の音を楽しませてもらい、ホテルに向かった。 （→つづく）