豊岡駅に到着。これから乗るのは、6:26発の浜坂行きである。 タラコ色をしたレトロな気動車が、既にホームに入線している。 この列車に乗るだけで、山陰の旅の気分が高まる。

さて、昨日この駅で収集したTrainTrip印は、実は２代目であった。 すでに更新されて押せなくなった、初代のスタンプの印影は、 押し鉄の先輩、そこかすろうさんに頂いているので紹介しておこう。 こちらも、豊岡で保護を続けているコウノトリが描かれている。

途中、玄武洞という無人駅に停車する。 近くに、大きな洞窟があり、その壁は見事な柱状節理を見せる、黒い玄武岩が覆っているという。 いつか一度見に行ってみたいと思っているが、今日はかなわない。

円山川にそって走り続け、やがて少し町並みが見えてきた。城崎温泉である、6:41着。 日本海側有数の温泉地として有名だ。当然、TrainTrip印も設置されていて、 取得することが出来た。

こちらは同じ場所の、夏の風景であり、空に花火が上がっている。 川沿いは柳の並木になっているが、その葉もしなやかに茂っている。 デジタルスタンプなので、季節によって違う図柄に変更するのも簡単なはずだ。 ぜひ今後、季節によって違うスタンプを押せるようにしてもらえたら、楽しいのではなかろうか。

海と漁村が見えたあとは、ちょっとした峠を登り、トンネルをくぐったりして、 また次の漁村が見えてくる。そんな風景を何度か繰り返して、7:27、香住駅に到着。 駅の改札の上に、巨大な大きなカニの模型が取り付けられている。 冬場、この香住で取れるベニズワイガニは、絶品である。 カニを食べるためだけに、たくさんの観光客がこの街にやってくる。

設置されたTrainTrip印も、当然のことながらカニのデザインである。

そんな香住だが、残念ながら今日は、カニを食べるために下車する時間はないので、先に進もう。 香住の町のはずれまで来ると、また日本海が車窓に広がった。

鎧駅を出発した列車はトンネルに入り、そこを抜けると、 とても高いところを、宙に浮いているような感覚で進んで行く。 山陰本線の名所、余部鉄橋である。

高さ30m、長さ90m。初代の余部鉄橋は1912年(明治45年）に完成し、99年にわたって使われた。 2011年に、耐風性や耐塩害性に優れた、今の橋に架け替えられた。 私は新しい橋を渡るのは初めてだが、宙に浮くような独特な感覚は変わらなかった。

橋を渡り切ったところに、餘部駅がある。今はエレベータで駅のホームの上まで簡単に上がれるようになっている。 初代の鉄橋の一部は残されていて、昔を偲ぶことができる。道の駅なども近くに出来て、ちょっとした観光地になっている。