11:15、郡家駅で下車する。鳥取から津山までつなぐ、因美線の駅である。 ここからさらに、因美線、智頭急行と旅を続けようと思う。 まずはホームで、TrainTrip印を取得。立派な柿が描かれているが、 郡家花御所柿である。200年ほど前、京都から持ち込まれた柿だそうだが、 いまはこの周辺の名物になっている。沿線でも今、良く成っている木を見かけた。

次は、智頭駅まで、特急に乗ろうと思う。「秋の乗り放題パス」では乗れないので、 まずは切符を購入。ただまだ時間があるので、ちょっと駅で休憩して行こう。

観光案内所にスタンプも置かれていたので、押して行こう。 ウサギのキャラクターが描かれていた。 駅前に出ると、何やら気になる石像があって、こちらも兎のようである。 横には「白兎伝説の里」の石碑もある。 因幡の白兎と言えば、大国主命に助けられた話が有名だ。 でもここに伝わる伝説は、別の話のようである。

天照大神が天から降りてこられた時、兎が道案内をしたとの事。 その兎自体も、白兎神社があって、神様として祀られているらしい。 兎の石像をよく見たら「神ウサギ」と刻まれていた。 こちらも神様なのですか、大変失礼しました。

12:49、智頭駅着。まずはTrainTrip取得。 智頭は因幡街道の宿場町として栄え、当時の面影を色濃く残す町並みが残っている。 このスタンプに描かれている石谷家住宅は、宿場町に残る立派な旧家だ。 以前智頭に来た時に、レンタサイクルで散策したが、その時に立ち寄った記憶がある。

降りたのはJRの駅であるが、今日は隣の別の建物にある、 智頭急行の駅の方に、いろいろ用事がある。そちらの窓口に行こう。

まずは、智頭急行智頭駅の、新しいスタンプを押す。 特急スーパーはくとの車両がカッコよく描かれていた。 関西と鳥取を結ぶ、最速の特急である。

この駅から山陽本線の上郡駅まで繋がる、56.1kmの智頭線の線路は、関西と鳥取をつなぐ最短ルートとして、国鉄によって建設された。 しかし完成が近づいたのは、国鉄がJRに民営化されるタイミングで、新規路線開業は難しくなってしまった。 そこで鳥取県が、第三セクターの智頭急行株式会社を設立し、無事1994年に開業した。

窓口氏は 「きっぷはありますか？」と尋ねられた。
鉄印の購入は、その路線の切符を持っているのが条件だからだ。
「今、スーパーはくとで来たんですけど」と言うと、
「あれはJRの列車だからダメなんだよね」とのこと。
なるほどそうか。まあこれから乗るつもりだから、きっぷも一緒に買うとしよう。
「じゃあ、大原駅までの切符も一緒に下さい」
と言ったら、購入できた。

鉄印はその場でプリンターで印刷されて出てきた。 日付も印刷されて、味わいが薄かったが、まあ無事入手できてよかった。 智頭急行のキャラクターもウサギのようで、地にその姿が描かれていた。

さて、もう一つ、この窓口でお願いしたいことがあった。

前回私は2017年に智頭急行を旅していて、その時行われていたスタンプラリーに参加し、完集した。 しかしスタンプラリーは、2018年、2019年に第2弾、第3弾があって、その時は来ることが出来ず、 未押印のままだったのである。無人駅に設置されたものが多かったため、ラリー終了後は、 智頭急行の本社の営業部で、一括管理されているらしい。 ただ最近、この駅で押せるという情報があったので、聞いてみたのである。

だが、窓口氏にこう言われてしまった。
「それはねえ、事前に営業に電話予約してもらった方だけになってるんですわ」
そこを何とか、とお願いしてみたが、ダメだった。普段はここには置かれてないようなのだ。

実はこれは、私のミスであり、私が悪いのだ。 確かに智頭急行からのお知らせには
「事前に営業部に電話をして予約してください、 智頭駅か上郡駅で押せるように手配します」
と親切に書いてあったのに、事前連絡が出来なかったのだ。 私がこのお知らせをちゃんと読んだのは昨日で、土曜日だった。 土曜日は営業部の方がお休みなので、電話できなかった。 失敗したなとは思ったが、今、念のため窓口で聞いてみたのである。

スタンプは素晴らしいものであったので、押せなくて大変残念である。
押し鉄仲間のＫＡＹＺさんは押しておられたので、転載許可を頂いた。以下紹介しておこう。

因美線の全通は、1932年(昭和7年）。 この路線の魅力は、開業以来の古い木造駅舎が、沢山残っていることである。 寅さん映画にも登場した美作河合駅や、知和駅の駅舎は本当に素晴らしい。 できれば一駅づつ下車して眺めていきたいが、そうしてしまうと帰れなくなってしまう。 今日は列車の中から眺めるばかりだ。

風情を味わいながら一時間乗車し、列車は美作滝尾駅に近づいた。 この駅もまた、すばらしい木造駅舎が残っており、この区間で唯一、 TrainTrip印の設置駅になっている。私はスマホを操作して取得を試みた。

ああ、智頭駅での失敗を取り戻そうとしたのに、また失敗してしまった。とほほ。
美作滝尾駅のTrainTrip印は、押し鉄仲間のソリティアさんに頂いたものを紹介しておこう。