2006年5月21日（日）午後5時。 厚い雲の下から見えてきた無数の建物。１０階建てぐらいのマンション の様だが、この数はどうだ。それに建物と建物の間隔が狭いこと。 すごい人口密度だろうなあ、圧倒される風景だ。飛行機は深セン宝安空港へ 着陸。駐在員のYさんが出迎えてくれた。外は激しい雨。

「じゃあ長安鎮へいこう。」Yさんがタクシーの運転手と交渉。 乗り込んだがすぐには出発しない。同じ方向へ向かう他の２人の 客が横に乗り込んできて、相乗りで出発。高速道路に乗り、隣町の 東莞市長安鎮へ向かう。

「鎮」というのはもともと村を指す漢字であるが、日本の感覚から言えば、 この町の大きさは「東莞県長安市」と言い換えると理解できる規模 である。東莞市 の面積は神奈川県ほどもあり、人口も６４０万人。その中の一自治体 である長安鎮の人口は６０万人。 工業地帯 として最近発展中の町であるが、十数年前は東莞市全体で 人口３万人程度の寒村だったというから、驚きである。内陸から仕事のある沿岸部に 次々と人がやってくるのだ。中国の経済発展とはそういうスピードなのである。

高速のインターを降り、 長安鎮 の町へ。町の入口のロータリーには 物売りの子供やホームレスらしき人がいたが、タクシーは我関せずと町に入り、 高級そうなゴルフコースのクラブハウスに止まって他の客を降ろし、あとは私たち が本日宿泊するホテルへ向かう。