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北陸前泊出張のときに良く乗る「しらさぎ11号」は午後７時前に金沢に着く。
いつもは金沢についてから夕食を取るのだが、今日は趣向を変えてみようと思い、
一駅手前の小松駅で途中下車。05年03月27日。 私が小松 に来たのは実に22年ぶり。 学生時代のサイクリング の時、夏の炎天下にこの駅に来た。小松製作所の大きな工場があったことだけ覚えている。 あまりに暑いので駅前のデパートに入って、しばし涼んだ。その時の印象のままの 小松製作所の工場が広がっている。 しかし駅舎の方は 北陸新幹線の 対応なのか、高架のきれいな駅に生まれ変わっていた。 |
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駅前は何もない印象。日も暮れ雨が降って、さびしく感じる。
でも勇気を出し傘をさし雨の中へ歩き出してみた。
しばらくするとアーケードの商店街がある。古い和菓子屋や、海産物の干物のお店、
鮮魚店などを見つけた。小松は加賀三代藩主、前田利常公が
小松城を改修
、隠居城として入った時から城下町として栄えた。この商店街はその趣が漂っている。
海が近いことも感じる。
弁慶・義経が陸奥へ逃げる話、勧進帳の安宅関
は小松市で、海に近い関所だ。この町にはいい魚が入ってくるようだ。お刺身でも食べるか。 |
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「日本海お刺身定食」を頂く。おいしくて、このお店で正解だったなと思う。
ふとカウンターの向こうを見る。加賀伝統の金箔の壁にサイン色紙が２つ。
１つは「松井秀喜」とはっきり読める。その横に「星陵」と書いてある。
もうひとつはこなれたサインで読めないが「５５」という数字が。
しばらく考えて謎が解けた。隣町・
根上町(現・能美市)の出身で
現ヤンキーズの
松井選手。
高校時代にこの店に来たんだな、そして
ジャイアンツに入ってから２枚目のサインを書いたんだな...
彼は地元の大スターだもんな。 女将さんに「あれ松井選手の高校時代のサイン？」と聞くと、 「そうなの」と、一緒に写った写真を見せてくれた。 これは思わぬ発見だ。出張の寄り道はしてみるものだ。 |
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