東根温泉 -山形県-さくらんぼの里-

早春

車の両側は、さくらんぼの並木である。 しかし3月始めこの時期では、さすがに 雪の中である。03年3月3日、今日の仕事は 片付いた。明日も続けて仕事だけれど、宿 が温泉なので少し旅行気分だ。東根温泉 は、山形県の北部、山形新幹線「さくらんぼ東根駅」から タクシーで15分程だ。近くに仕事で来る機会が あったので、この温泉につかることができて、 ラッキーだ。今日の宿は、老舗の青松館

少し鉄分を含んで赤っぽいお湯、とても暖まれた。 明治の終わりごろ、農作業をしていた人がこの温泉 を発見して開かれたそうだ。東根市は、農業は さくらんぼが有名、工業は、精密機械を中心とした 工業団地が発展しており、なかなかバランスの良い町である。

次の朝、起きたら驚いた。大雪であった。 さらに新聞を見ると、 宮脇俊三さん逝去の記事。 私は彼の鉄道紀行の大ファンなので、しばし呆然。 雪の降る旅の宿で、そのニュースを読むとは。

今日も仕事なので、気を取り直す。同行のY君 と2人タクシーに乗込み、お客様の工場へ。 午後、仕事が終わっても雪はやまず、 山形空港まで ずっと、雪の中のさくらんぼの並木を見続ける。 さくらんぼの実が成るのは6月。その頃、この あたりの風景は見事だとのこと。ぜひ次回は そのころに来たい。山形空港から名古屋へは JEX便で1時間,一日1便。


初秋

03年10月1日。同じ宿に再訪した。さくらんぼの実の なる時期は逸してしまったが、代わりに、りんごや ラフランスの実がたくさん実っている。 朝風呂で温まった体をさますため、宿の近くを散歩 した。田畑がのびやかに広がり、さわやかな空気、 稲穂が頭を垂れている。秋だなあ。
すこし歩くと、正岡子規の句碑があり、 道端の側溝から、温泉の湯がが立ち上っていた。 明治に田んぼの中に開湯した東根温泉は、もう百年 にもなるが、今だ湯量が豊富な様である。 JEXの名古屋・山形便は一日2便となり、便利になった。

朝のニュースは品川駅開業だった。そういえば前回は 宮脇さんの死を知った。鉄道のニュースに縁がある。


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