どこまで行っても気持ちのいい道だけど、きりがないので、 そろそろ戻ることにした。しかし、どこでもどろうか。で、 結局、「出川」さんの家の前で戻る事にした。ここは奥屋内 集落の本村の辺り、口屋内から奥屋内という地名、内(ナイ) はアイヌ語で川の事だな。この周辺には内の川が他にもあるな、 なんでかな、そんなことを考えながら戻る。 行きがけにみつけて置いた小さな沈下橋の下に降りていく。 コンクリの橋脚には、先週の台風で流れ着いたらしい太い木の 枝が引っかかったままだ。ここでお昼ご飯にいたしましょう。 私はフロントバッグから火器(携帯コンロ)を取り出す。 そして、買ってきたビールを冷やそうと、川を覗くと、うわー いるいる、魚がいっぱいである。冷やすために入れたビール缶 が珍しいのか、寄ってきてしまう。おもしろいなあ。 魚の名前の知識がないのでわからないのだが、ウグイかアメゴ の稚魚ではないだろうか。ホントに多い。 のんこさんはサンダルでじゃぶじゃぶやっている。私は料理 に忙しい。名古屋からわざわざ持ってきた固形フカヒレスープ に野菜スープ。これがうまい。メインディッシュは、カレーピ ラフにサーモンピラフだが、慣れない私が作ったら、カレーぞ うすいになってしまった。それでものんこさんは、「いける じゃん」って食べてくれた。ビールも冷えたね。飲ろうか。 川に足を入れたら、魚がすね毛をつついてくる。ここの魚は 警戒心というものがないのかな。くすぐったい。速い流れは水 が冷たくて、ホントに気持ちがいい。遊び疲れて、河原で昼寝 をしてしまった。青い空、白い雲、緑の木々に川のせせらぎ。 こんなにのんびりできた夏休みは久しぶりだ。 きてよかったね、と2人でつぶやいた。 |