うらんちゃん助けを求める

　高知の夜の繁華街は、はりまや橋に近いアーケードから、
一本横に入った辺りである。ジンギスカンがおいしいと、地元では
有名な「とんちゃん」という飲み屋で、のんこさんと２人飲む。
ジンギスカンも旨いし、ニラ入りこてっちゃんもいい、なにより
ビールが旨いのである。こうやって２人いっしょに旅をしながらも、
結構いろいろ知らない事も多いから、楽しい時間である。
店を出ても、お酒が好きなのんこさんにはたまらないような店が
たくさんあって、魅力的な界隈であった。こりゃまた飲みに来んば。
「豚太郎」というラーメン屋で、ラーメンを食べてから、駅前の
ホテルに戻った。

　「メッセージが入っています」とメモをもらう。なにかなと思って
見ると電話番号が書いてある。「近くのキャンプ場にいます。電話下
さい。」お、これは、天国屋うらんちゃんからだ。早速かけなきゃ。
うらんちゃんは、FCYCLOカモシカ会議室のアイドル、そしてあの小さ
な体のどこにあんな元気があるのだろうと思う程、パワフルな娘さん
である。今回も私たちと同時に、徳島から四国入りし、一人キャンプ
をしながら四国一周しようとしているのだ。すでに徳島から南下して
室戸岬を周り、高知に入ったのか。明日の朝、この高知の桂浜で待ち
合わせをしようという約束を、行く前からしてあったのだ。

　（番）もしもし、うらんちゃん？
　（う）あ、番頭さん。
　（番）おお、よく高知まで来たねえ、調子はどう？
　（う）それがあ、私大変なことになっちゃって
　（番）なに？どうしたのお？
　（う）膝が痛くなっちゃって。今日お医者さんに行ったの。
　（番）ええ？(@_@)おいおい大丈夫かい？
　（う）で、番頭さんたちにあいたいから、一生懸命桂浜まできたの
　（番）ああ、それは悪いことしたねえ、じゃあ、明日そのキャンプ
　　　　場まで迎えに行くからさ、じっとしてんだよ。
　（の）うらんちゃん、明日は走るの休みにして、高松一緒にいこう
　（番）そう、出田さんたち海援隊で迎撃してもらうんだよ、
　　　　いっしょに行こうよ。

明日は午後また輪行して、高松屋島で、FCYCLO海援隊のメンバーに
迎撃オフをしてもらう予定だった。うらんちゃんもそれに出れば
元気がでるんじゃないかな？

　（う）うん、じゃあ、そうする。
　（番）んじゃあ、そこで待って居るんだよ。
　（の）女の子一人キャンプなんだから、気をつけてねえ。
　（う）じゃあ、明日あ。

　おお、こりゃ大変だ。一人痛い足で、あの何もない室戸の海岸を
走っていたとは、心細かっただろう。荷物も重かっただろう。
明日は少し早起きして桂浜に行って、少しでも助けてあげよう。

　ザウルスでFCYCLOをチェックして、少し早く寝ることにした。
で、気がついた。そういえば明日の迎撃オフ、のんこさんと一緒に
私が行くことを知らせていなかった。こりゃまずい。海援隊で、
出田さんが、「番頭、四国の入国許可がまだじゃぞ」と怒っている。
いかんいかん。さっそく出田さんに電話を入れてわびる。
うらんちゃん、つれて行くから勘弁してね。(^O^)/

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